「世界は密室でできている。」舞城王太郎 / 舞城はん、絵も書けまんねんな。
舞城王太郎2冊目。
阿修羅ガール にしてもそうだったけど、ミステリ小説というジャンルで暗黙のうちに共有されているロジックに拘泥しない筋運び、これをもって舞城なり作品をいわゆる文学に分類する流れがあるのだと思う。
そもそもジャンル分けという行為自体便宜的なものにすぎないのだから、作品の横断的な存在様式に特段スポットライトを浴びせてあーだこーだ言うのも詮無きことだが、舞城がピックアップされ続ける一因がそこにあるのだから仕方がない。
小説に限らず、およそ表現たるものは既存のカテゴリ壁を乗り越えて進化していくダイナミズムを孕んでいるものだから、様式うんぬんで作品を評価するなんてのは本来ナンセンスなんだよねー。
でもまあ、ミステリのロジックから逸脱した表現方法に舞城がどこまで意識的なのか、というメタ的な楽しみ方ができるのは事実だし、彼を評価する玄人連の主眼はむしろそっちにありそうな気がするぞ。
さて、肝心の中身ですが。
よーわからんけど、なんやオモロイ。
や、ロジックやトリックが理解不能という意味ではなくて。
なんだかんだ言っても結局、脱構築ぶりがおもしろく感じてるんだろーなあ。
うわー、上記と思いっきり矛盾してますね(笑)。
逆にミステリ小説を読みつけてない人は、この小説のどこに独自性を見い出すんでしょーね?
誰か教えてください。
しかし、「青春エンタ」(今さらですが)とはこういう路線のものをいうのか……。
ふーん。
オススメ度★★