「ブラック・ダリア」 ジェイムズ・エルロイ | 辻斬り書評 

「ブラック・ダリア」 ジェイムズ・エルロイ

アメリカ暗黒小説界の魔犬を自認する鬼才が、1947年のアメリカに起きた猟奇殺人事件を題材に放つ、「L.A四部作」の嚆矢。事件の渦に引き付けられた登場人物たちは、呪縛のようなそれが引き金となって、それぞれの運命に向かって突き進んでいく。終焉に近づくにつれ、読者はその迫力と狂躁に圧倒される筈だ。破滅を胚胎する物語を書かせたら、エルロイはおそらく当代でもぬきんでた存在であろう。


オススメ度★★★☆☆


著者: ジェイムズ エルロイ, 吉野 美恵子, ジェイムズ・エルロイ, 吉野 美恵子
タイトル: ブラック・ダリア